2012年04月23日 13:18
「すぐに返したい」 米アラスカ漂着のサッカーボール発見の男性
東日本大震災の津波の影響で太平洋を漂流したサッカーボールを米アラスカ州で見つけたデービッド・バクスターさん(51)が22日、産経新聞の電話取材に応じた。ボールの持ち主で、岩手県陸前高田市の高校2年、村上岬さん(16)の無事を知ったバクスターさんは「それはすごいことだ。すぐにボールを返したい」と話した。
【地図で見る】米アラスカに漂着したボールの漂流ルート
バクスターさんはアラスカ州ミドルトン島にある連邦航空局のレーダー施設に勤務する技術者。3月中旬に同僚と海岸を散歩中、文字が書かれたサッカーボールが打ち上げられているのを見つけた。
「村上岬君がんばれ」「2005・3 長部小3年より」「祐輝、明紀、俊輔…」
日本のサッカーチームのメンバーが寄せ書きをした大切なボールだと思い、日本人の妻、ゆみさん(44)に見せたところ、平成17年春に同市の児童から、村上さんに送られたボールであることが判明した。
バクスターさんは同市が震災で大きな被害を受けたことを知っており、持ち主の安否が気がかりだった。「彼と彼の家族は元気だろうかと心配していた。ボールを返すことで、少しでも日本が元気になる助けになれば」と願う。
バクスターさんは5月末から約20日間、ゆみさんの親族のもとを訪れる予定。村上さんとの対面も望んではいるが、詳細は「妻と相談したい」と話している。
また、バクスターさんは、サッカーボールの発見と同時期に、日本語が書かれたバレーボールも見つけているが、こちらは持ち主は特定できていないという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120422-00000517-san-soci